【海外でヘビーユーザー】日本でGrabのような配車サービスが流行らない理由

大手企業社員の戯言

私は日本で車を持っていたことがありますし、東京では電車をよく利用します。時にはタクシーも利用しますし、海外駐在員の時は専属ドライバーもいましたが、Grabをよく使っていました。要するに多くの移動手段をこよなく愛してきました。そんな私は思います。仮にタクシー業界の利権が崩れてGrabのような素人が配車するサービスが展開されたとします。だとしても絶対に流行らないと言い切れます。本日はそんな理由をお話します。

運転する側に危機感がないから

日本はかつて1億総中流と言われるほど、多くの国民がそれなりに金を稼げて、アンダーがそこまで多くありませんでした。現在も世界的に見ればアンダーは圧倒的に少ないです。仕事なんてのは選ばなければあります。それに時間さえかければ月10万くらいは必ず稼げます。

しかし、世界は違います。特にGrabのような配車サービスが流行っている国は違います。最低限の給与になる仕事がないからGrabをしているんです。勿論、全員がそういうわけではありませんが、Grabが仕事の主になっている人は多いです。なので、お客さんを載せた時はしっかり対応しますし、アジア圏の男はのんびりしているなんて言いますが、運転自体はタイムイズマネーなのでなるべく早く済ませようとします。

一方で日本人が運転する側になったらどうでしょうか。稼ぎの主として切磋琢磨働く人がどれだけますでしょうか。恐らく、そうは多くないと思われます。そうなると、必然的にクオリティは落ちます。
・態度のでかい運転手
・無駄に客に話しかけようとする運転手
・犯罪まがいなことにはしるような運転手
など、お客側にとって安心とは程遠いサービスになると思われます。安心をお金で買うことの大好きな日本人にとっては許しがたいでしょう。「ならタクシーで良い」となるのは自然な流れと思われます。

他人への警戒度が高いから

日本人というより、一定の教養に達すると人は他人を警戒から見ます。他人に対しては、なるべくリスクのないコミュニケーションを最低限として、安心できる仲間内とだけ普段のコミュニケーションをとります。なぜなら、他人が怖いからです。教養のない人間がどういった行動をするのかを予測できるので、なるべく関わろうとはしません。

日本人は他人に冷めたいと言いますが、別に日本人に限った話ではなく、どこの国でも一定の教養がある人間は他人を警戒しています。そういった他人を警戒する層は配車サービスを積極的に使いません。では、他の国よりも教養のある人の多い日本人(他人への警戒度が高い)だとどうなるでしょうか。多くは利用しないので、利用者が集まらないことが理想できます。

余談ですが、Uberで置き配が展開されていますよね。海外だとありえないです。確実に手渡しです。日本人の他人(素人)と関わりたくない具合がよく表れています。Uberの手渡しで顔を合わせたくないような層が同じ車内で耐えられると思えません。

運転する人がいないから

CtoCのサービスにおいて重要なことは利用者が多くいることです。先程の話でお金を払って乗る側が少ない話をしましたが、お金をもらって運転する側も少ないことが予測されます。なぜなら、車もバイクも持っている人が少ないからです。

Grabのようなサービスが流行る国の一般家庭はバイクがマストアイテムとして扱われています。とりあえず自動車免許を取る日本の流れと同じようにとりあえずバイクを買う流れがあります。なので、「んー。Grabやるか」の思いつきで開始できます。そうなると、圧倒的に運転してくれる側が担保されています。

一方で日本はどうでしょうか。バイクなんて持ってないですよね。仮に持ち始めようと思っても、日本では原付きでの2ケツはできませんし、2段階右折もあります。茨城ダッシュが怒られます。道路交通法がしっかりしている上にバイクには手厳しいです。なので、バイクの配車サービスは必然的に流行りません。そうなると車になるわけですが、車になるとバイクのように簡単には手に入れれません。結果、日本では運転する側が足りなくなります。

運転に関するルールが厳しいから

Grabのような配車サービスが流行っている国は新興国が多いです。そのため、各種ルールが曖昧だったり、ずさんなことが多いです。なので、国によりますが
・原付きは2人乗りが普通
・時には逆走もする
・信号が殆どない
・どこで止まってもいい
など運転する側にとって色々有り難いルールになっています。しかし、日本はどうでしょうか。ルールが厳しいのでズレた運転をする人なんて殆どいないですよね。これ自体は素晴らしいことですが、CtoCのサービスを展開する上では壁になります。メルカリやUberを見ていれば分かりますが、無法地帯ですよね。あれくらい自由だと逆に使いやすい面もあります。しかし、運転は違います。既にルールがあるので、それを守る必要があります。その上でGrabのような配車サービスをしていかなければなりません。そうなると、自ずと使いづらさが発生します。それが流行りづらさのポイントになるように思えます。

電車の完成度が高いから

Grabのような配車サービスは運転する側、される側の双方の多い都会で流行ります。日本で言えば東京を始めとした都会エリアです。そこまではOKなのですが、Grabのような配車サービスが流行る理由の1つに電車のショボさがあります。電車が張り巡らされていません。なのでバイクや車での道路での移動が際立ちます。

東京であれば、どこに行くにも電車があれば充分です。しかし、海外だとそうはなりません。行きたい場所に電車で行けないことも多々あります。バス等を駆使して利用すれば可能ですが、そうやって何度も乗り換えをするくらいなら、配車サービスというのは理解できます。そうやって、不便を便利に変えた良さがありましたが、東京だとそうはなりません。
大阪、名古屋、福岡、神奈川あたりだったら期待できる面もありますが、主要どころはだいたい電車でカバーできるので、なかなか難しいんじゃないかと思っています。

シンガポールとは事情が違うから

色々と理由を言ってきた中で「でも先進国のシンガポールで流行ってる」という意見があります。確かにシンガポールと日本はアジア圏の中ではルールを大事にした倫理観の高い人達が集まる国と言えます。同じグループのシンガポールでGrabのような配車サービスが流行っているなら日本でも流行るという意見は筋が通っています。しかし、シンガポールと日本は似ているようで違います。
・Grabはシンガポール拠点の会社であるため、国産ビジネスとして流行らせる価値がある
・外国人だらけの国なので、同じ他人でも遠慮が起きづらい
・国土が小さいので、ちょい移動の需要が高い
・自動車税が非常に高いので、変な運転手が少なく、利用者も安心できる
といったことが考えられます。日本で流行らせるのであれば、シンガポールで流行らせたように、綿密な戦略と戦術が必要です。

スーパーアプリになれないから

最近流行りの言葉ですが、海外にいた身としては何を今更なことでした。Grabをはじめとしたアプリは配車サービスを始めて色々できます。
・飲食店からのデリバリー
・タクシー利用
➔素人配車と会社のタクシーを同時に探すといった機能もあり
・お届け物
・マッサージ
・オンラインの医療診断
・税金の支払い
・水道などのインフラの支払い
・データチャージ(いわゆる、ギガを買う)
・ほぼ全ての飲食店でデジタル決済
など、えげつい展開っぷりです。これは新興国や社会主義国だからできる荒業です。もし、日本で税金の支払いをGrabでやるならどれだけの時間が必要でしょうか。「それはダメ」みたいな謎理由でいつまで経っても実装されないことが用意に想像できます。日本だとこういった各業種の利権等々でオンライン化できないことが多すぎます。なので、いつまで経ってもスーパーアプリにはなれず、その頃にはまた違うサービスが流行ることになります。

まとめ

日本人の感性と配車サービスは合わない。もし、流行る時はUber等の配車サービスではなくGrabです。ソフトバンクが大株主のGrabが日本で展開させると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました