【甘くない】ITエンジニアの辛いところ。プログラミングスクールまで行ってやる価値のある仕事なのか。

IT系の話

少し前からITエンジニアが人気な職種になっていますね。
「プログラミングスクールに行って転職したい」
という言葉もしばしば聞きます。

私は思います。
少し幻想を抱きすぎていませんか。

確かにITエンジニアになれば良いこともあります。
しかし、辛い事も多々あります。

最近はITエンジニアの神格化が進みすぎて、
良い面ばかりピックアップされがちな気がします。

だからこそ、
ITエンジニアの現実、辛さを知っておくべきだと感じます。

・本当にITエンジニアへの転職をして良いのか
・ちょっと(ITエンジニアから)転職検討しよかな…
など思いを巡らせてもらえればと思います。

目次

納期は絶対厳守

Deadlines & Guidelines - The Sundance Film Festival 2021

IT業界の納期は建築業界の納期と同様です。
絶対厳守です。

「明日やるか」
「ちょっと遅れます」
的な調整は不可能です。
と言うより、ITエンジニアにはその権限がありません。

そんなITエンジニアが納期に向けて頑張っている姿はデスマーチと言われたりします。
建築業界と違って、夜に働いても住民への影響はありません。
なので、1ヶ月、2ヶ月間時間の概念を失います。

会社によりますが、デスマーチが横行していたり、常時労働時間が長い会社は
残業代も未払いなことが多いです。これは辛いですね。

全てのシワ寄せがくる

働き方改革で中間管理職が「しわ寄せ残業」に苦しむ根本的理由 | 小宮一慶の週末経営塾 | ダイヤモンド・オンライン

ITエンジニアはしばしば下流工程を担います。
IT業界にいる人なら分かりますが、「開発」というフェーズは全体の一部分でしかありません。
そして、全体の中でも後半に位置します。

そんな工程の後半にある開発を担うITエンジニアですが、
至る所からしわ寄せがきます。
特に無能なPMや横暴な発注者だと大変です。
・納期は変わらず、無理な仕様変更があっても対応する
・開発途中で見つけた致命的な問題点も絶対に対応する
など、必ずしも予定通りいかない仕事にも対応しなければなりません。

このように、ITエンジニアは至るところから様々な事情に対して対応しなければなりません。
発注者と受注者の関係性があるので、結局は対応しなければなりません。

トラブルがあれば、いつでもどこにいようとも始まる仕事

How to fix the 'No Internet, secured' connection error

あなたがどんなサービスの何を担っているかによりますが、
自分の手掛けた/担当しているサービスが止まれば一大事です。

「休日の外出中」「スヤスヤ寝ている夜中の2時」「帰宅中」
どんな場面でもPCを開けて対応しなければなりません。
どこでも仕事が出来る職種というのを逆手に取られています。

ITエンジニアは環境整備が遅れていたり、しっかりした会社が少ないので、
こういった場面での対応は無給代休がない事もしばしば。
勿論、「対応しない」なんて選択肢はありません。

評価が減点方式

Made a Mistake? Own It

ITエンジニアは基本的に評価が減点方式です。
一部優秀なエンジニアは「新技術の開発」「新技術への研究」などで
加点方式な仕事をされますが、これは本当に一部も一部です。

殆どのITエンジニアは「決まったプロジェクト」「運用保守」に対して業務をします。
そこに新技術が搭載されたりすることはほぼないので、今までのスキルを活かして対応します。
なので「出来て当たり前」という状態からスタートです。

納期通りにミスなくリリース:100点
この状態から何かあれば90点、80点という感じで評価されます。

むしろ、前任者が優秀な人だったりすると、さらに大変です。
「前は出来たけど」
「何でここでミスするかなぁ」
的な感じで、その人にとっては辛いスケジュールを引かれ対応しなければなりません。
そう言われた時点で既に90点くらいの評価になっているにも関わらず、完璧にこなすのが難しい仕事を対応することになります。

プログラミングが出来れば良いって話じゃない

Project Manager Skills | Project Management Skills | Kendo Manager

ITエンジニアは「人と関わるのが得意じゃない人」でも大丈夫
なんて言われたりしますが、絶対にそんなことはありません。

少なくとも、そういった人は無能扱いになりがちです。
寡黙な人でも「誰よりも仕事が早い」「新技術の研究ができちゃう」ような人であれば別ですが、
まずそんなことはありません。

言語化できない人やちょっとしたコミュニケーションが取れない人は一生使い捨てのエンジニアです。
ITエンジニアのキャリアは「高度な専門家」「人を取りまとめる立場」のいずれかです。
先ほどのように前者であれば別ですが、多くは後者を目指すことになります。
そうなると、人と話す力は必須と言えます。

人と関わりたくないタイプのエンジニアにとっては辛い状況ですね。
大して技術のない口が上手いエンジニアよりも立場が低くなっていきます。

一生勉強しなければ生き残れない

Study Wallpapers - Top Free Study Backgrounds - WallpaperAccess

IT業界でない人も何となく察しているかと思いますが、
この業界は技術のアップデートが凄まじいです。

既存で対応しているサービスの言語や技術は古いことが多いので、
それを学んでいれば、当面は困ることはありません。
しかし、そんなに甘い事もありません。

「この言語で扱うサービスが流行り」
「この技術は致命的なバグがあった」
「今の時代、この言語を新たに使って作るサービスなんてないよ」
なんて形で少しずつ技術の移り変わりが起きてきます。

「この技術を導入すれば、うちのサービスはさらに良くなる」
「サイトの安定性を保つためにも、一新するか」
など、発注者の想いで技術導入なんて話もあります。

こういった場面に対応できるエンジニアでなければなりません。
自社エンジニアでヌクヌクを手に入れた人は別かもしれませんが、
受注系のエンジニアであれば、トレンドを学んで対応できるようにしておかなければなりません。
でなければ、じわじわ市場価値が落ちてきます。

勉強することが嫌いな人にとっては辛い状況と言えます。
他の職種よりも学び続けるスタンスは圧倒的と言えます。

よっぽどじゃなければ、給与は低い

5 ways to overcome - The Low Salary Syndrome

「ITエンジニアは給与が高い、市場価値がある」
って本当に思っていらっしゃるでしょうか。
●こなり社長などのインフルエンサーの言葉を真に受けていないでしょうか。

殆どのエンジニアはそこまで給与は高くありません。
今までの話でもある通り、
・新技術や研究が出来るほどの能力
・人を取りまとめるのが上手い
など、ステップアップできなければ大した給与ではありません。

インフルエンサーの言葉に踊らされて、ITエンジニアを目指す人は気をつけて下さい。
思ったより給与が低いことにガックリするはずです。

熾烈な競争と才能がモノをいう世界

Staff Augmentation, Recruitment and Talent Acquisition Services

ITエンジニア程、競争が激しい世界はありますでしょうか。
・仕事熱心な人が多い
・こだわりの強い人が多い
・努力では叶わない領域が存在する
こういった人と世界観があります。

「地道な努力をすれば報われる」「それなりに真面目にやれば成果が出る」
って世界ではありません。

・努力系の人
・才能のない人
にとってはこれほど辛いものはありません。
どれだけ頑張っても、周りは同じくらい努力していますし、才能のある人には敵いません。

人間関係が結構大事

How to build workplace connections that help us succeed - Ideas

ITエンジニアは内勤業務です。
・自社エンジニアであれば自社の仲間
・SESであれば、発注元の人たち
など、常時人との関わりがあります。

営業と違って移動時間があるわけでもなく、各クライアントがいるわけでもありません。
同じ人たちとずっといるわけです。

人間関係が良好になるように努める人であれば問題ないですが、
嫌な人や苦手な人だと最悪です。
コミュ障ほど、人との距離感を気にします。そういった人がいるとより苦痛です。
よっぽどな同僚でない限り、うまく対話をして関係を築く必要があります。

話の通じない発注者との関係

Am I In a Bad Relationship?

今までも何度かでていますが、ITエンジニアは発注者との関係で決まります。
・無能な発注者
・無理難題を押し付ける発注者
などはITエンジニアを赤の他人の作業者のように扱います。

なので、基本的に話を聞き入れません。
こういった発注者と仕事をするのは、デスマーチを呼ぶので肉体的にも辛いです。
しかし、精神的にも辛いです。

また、どちらも良い状態では働いていないので、多くは何かしらのミスが起きます。
そんな時もITエンジニアは怒られます。無能扱いです。
これほど辛いことはありますでしょうか…

夏の職場がちょっと臭い

The Causes for Odors in Your Ductwork: When to Call a Professional - AND Services

ITエンジニアは予想通り、男性社会です。
プラスしてそこまで見た目等にこだわる人は少なめです。
運動不足にもなりがちなので、体型も太りがちです。

そんな人たちが夏に1つの職場に集まるとどうなるでしょうか。
臭いです。臭いのは辛いです。

ただ、臭いの問題ってなかなか難しいですよね。
直接言いづらいですし、どう伝えても傷つけてしまいますし…
そんな考えたくもない問題と直面しながら仕事をすることになります。

自由で高給なITエンジニアはどこにいるの?

CogBlog – A Cognitive Psychology Blog » Unraveling the mechanism behind “a lie repeated a thousand times becomes truth”: A cognitive account

●こなり社長やインフルエンサーは
「ITエンジニアになれば困らない」
「将来性があり、高給だ」
など「自由」であり「年収が高い」といったワードを連発する人が多いですよね。

確かに、小さい面を切り取って言えば合っています。
しかし、一般的と言えますでしょうか。
そんなエンジニアが多数派ですか。そうじゃないですよね。

むしろ才能のないITエンジニアはずっと薄給激務です。
SIerなど上流工程にいかない限り、楽になることはありません。

まぁ要するに、ほぼ騙されていたと分かります。
信じていた人に騙される気分は辛いですよね。
後発組でITエンジニアになる人はそういった人が多い印象です。

ITエンジニアに向いている人・向いていない人

向き不向きを考えてはいけない|菊池英夫|noteこれは答えが出ています。
・勤勉である
・この仕事が好きである
・研究熱心である
・ガッツがある
・才能がある
これらを持ち合わせている人です。

インフルエンサーの甘い言葉(楽である、安泰である、給与が良い)を信じて入ってきた人は
絶対に向いていません。向いている人の特徴とは真逆の存在ですよね。
仕事ができないわけではありませんが、進んで仕事をしている先駆者に敵うことはありません。

他の職と違って、
「向いていない人」が「向いている人」になるのが難しい
という事です。

なので、向いていない人が時間をかけて仕事をしてもなかなか実る世界ではありません。
環境に満足(内勤業務、営業をしなくて良い)してITエンジニアをやる分には良いですが、
向いていなければ、昇進も昇給も諦めた方がいいでしょう。

まとめ

「流行りだね!」と言われ、大人が関わってくるとろくなことがありません。
今のITエンジニアはまさにそんな状況です。

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