海外駐在員は出世ルート?左遷ルート?駐在する国、年齢、状況、役職でわかります。

海外就職・転職系

海外駐在員と聞いたら出世ルートだと考えますか?もしくは左遷ルートだと考えますか?
「そんなこと気になる?」
って思いがちですが、本人の立場になったらかなり気になる問題です。

海外駐在員になる人のことを考えてみてください。
・海外駐在員があるということは、それなりに大きい企業である
・海外駐在員に選ばれるくらいなので、それなりの役職である
ということです。

要するに、海外駐在員に選ばれる時点では、
資本主義社会でそれなりに勝ちを味わってきた立場
ということです。

そんな人は出世や立場に対しては貪欲です。
家族を持っている人も多いので、責任もある状態です。
出世なのか左遷なのかは気になって当然です。

そんな方々に向けて、過去に海外駐在員をして
多くの駐在員の状況を見てきた立場から、お答えしようと思います。

目次

結論から

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基本は出世ルート

基本と記載したのは極一部例外があるからです。
また、どちらでもないケースもあります。
ただ、殆どの駐在員は出世ルートです。

もし、海外駐在員に選ばれた際は出世ルートにのっている(期待されている)と思ってOKです。
2022年時点では出世ルートだと思ってOKですが、日本経済の状況や世界情勢によって必ずしも出世ルートとは限らないこともあります。その辺り、紐解きながら説明をしていきます。

20代、30代の海外駐在員は出世ルート(期待枠)で確定

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駐在員は40代や50代のおじさんがいるイメージですが、そうではありません。
若手の海外駐在員がいます。
大手商社だと新卒から、実力がつき始めた3,4年目からと20代前半からの駐在員もいます。

そんな若手の海外駐在員は出世ルートと思っていただいてOKです。
※従業員の半数が海外駐在員を経験するような会社は除く

海外駐在員というのはお金のかかることです。
1人の海外駐在員を送り出すだけで毎月100万円以上の出費です。
その分の結果を出してもらわないと割りに合わないということです。

しかし、若手の海外駐在員は出費に対しての成果を出すのは難しいです。
なのになぜ若手の海外駐在員がいるのか。
それは、会社が将来的に期待して送り出しているからです。
要するに育成プログラムの1つです。

いますぐに成果を求めているのではなく、
海外駐在員を経て、日本に戻りその経験を活かして欲しいと考えています。
10年、20年と働く中で若かりし頃の海外駐在員の経験を活かして欲しいと。

しかし、1つだけ注意して下さい。
会社としては送り出したからには普通以上に期待しているわけです。
日本に戻ってからの成果には期待しています。
高い期待に応えれるような働きをしなければ、出世ルートからは降りることになるかもしれません。

若手の海外駐在員は何をするの?

20代でまだ役職がなかったり、主任クラスの方が海外駐在員になると課長クラスまで上がります。
課長クラスは何を求められますか。
主にマネジメントや社内調整などです。
・現地ローカルスタッフの管理
・日本側との調整業務、報告業務
日本だとやってこなかったこれらの業務に従事することになります。

また、それだけでなく
・海外で取引しているクライアントとの業務
・語学習得
・海外ビジネスの状況を把握
・より俯瞰的に物事を見るビジネス力
など、プレイヤーとしての能力向上も期待されます。

なぜ、こういった業務をするかというと
・日本に戻った時にマネジメント業務をスムーズにできるようにするため
・海外まで視野に入れた戦略戦術を社内で発揮してもらうため
・将来的に海外で責任者、役員を狙えるような人材になってもらうため
など、より高度な仕事をできるようになってもらう為です。

売上の高い国に駐在になりました

これも出世ルートです。
企業によって異なりますが、複数の国に海外拠点を構えていることが多いです。
その中でも売上比率の高い国に駐在した場合は期待されています。

普通に考えれば分かることですが、
大きなお金が動く場所には相応の人材を置きます。
より売上を拡大してもらいたいわけですからね。

年代問わず、海外売上の比率が高い国に海外駐在員として送り出されれば
期待されている証拠ですので、気持ちよく仕事をして成果を出していきましょう。

何度も海外駐在員をしています

これは出世ルートでもなく左遷ルートでもありません。
貴重な海外人材枠です。
皆が皆、どこかの部署のいずれかの役職で定年を迎えるわけですが、
それが海外の拠点長だったりマネージャーというだけです。

会社としては有難い人材です。出来れば辞めてほしくない人枠です。
日本で同じくらいの年代で同じポジションで働いている人よりは価値ある人材です。

と言うのも、海外駐在員は誰にでもできる仕事ではありません。
仮に適性があっても、本人が嫌がる可能性も高いです。
そんな海外駐在員は人員が不足しがちです。
なのに、二つ返事で海外駐在員をしてくれる人は会社にとって有難いです。

日本で同じポジションで働くよりも、給与・待遇が良いので、
本人が嫌でなければ、気にせず働いて沢山給与をもらっちゃいましょう。

何度も海外駐在員になる人は慣れれば最高の環境

先ほど触れていますが、何度も海外駐在員になるのは決してネガティブなことではありません。
・役員になるような人材
・国内で活躍してほしい人材
というわけではないかもしれませんが、そもそもそこまで勝ち上がれる人なんてのは稀です。
そこまでのポジションに上がれなくても憂うことはないと言えます。

むしろ、海外駐在員枠になれたことは、考え方次第では最高です。
・役員クラスの給与が貰える
・日本からの指示はあるが、日常業務でガミガミ言う人がいない
・退職に追い込まれるようなことがない
など、結構良いものです。

気をつけてほしいのは、健康です。
年齢的にも何かしら身体に故障が出る年齢なので、日々のメンテナンスは気をつけましょう。海外だとより健康を崩しやすいですからね。

50代から初駐在員です

どちらかと言えば、技術支援枠・ピンチヒッター枠です。
50代なので出世というわけでもなく、左遷されているわけではありません。
と言うのも、海外駐在前に既にポジションが確立しているからです。
出世も左遷も既に過ぎた人ですね。

そんな50代の人を初海外駐在させるというのは、しっかりとした理由があります。
意味もなく、送り出すようなことはしません。窓際にするなら、もっとコスパの良い方法を取ります。

50代で働いている人の特徴
・その業種、職種に対してのスキル・経験がある
・会社の事情を把握している
ということです。
それを期待するわけですね。

製造業で言えば、工場長
建築業で言えば、施工管理
など技術要素の強いポジションで送られます。

また、急遽帰国になった駐在員がいた際に
ピンチヒッターとして送られる場合もあります。
会社のことをよくわかっているので、ある程度は信頼されています。

50代から駐在員というのも辛いと感じるかもしれませんが、
海外駐在員なりに面白いこともありますので、そこまでネガティブにならずに頑張ってください。意外に楽しいものですよ。

中高年の初駐在は健康や価値観の違いを気にしよう

日本でそれなりのポジションがあり、いきなり海外駐在員。
望んでいない海外駐在員でなければ、あまり嬉しいニュースではないでしょう。

そんな精神状態で海外に行くと、結構な割合で身体を崩します。
悪い精神状態、食生活の違い、言葉の違い…今までとは何もかも違うことはストレス大です。

また、50代で初海外というのは価値観の違いについていけないことが殆どです。
どうしても上から物言いをしてしまいがちです。
日本人はそれでも話を聞いてくれますが、海外はそうではありません。
そんな状態では仕事がうまくいくこともありませんね。

何やかんやで、会社が想定した期間より前倒しで帰国せざるをえないことになったらどうでしょう。
評価はだだ下がりです。あと少しで定年退職で波風を立てなくなかったのに、その空気も危うくなってきます。

ゴール手前で失速するようなことがないように、海外での勤めもスマートにこなしましょう。

いつまで経っても帰れない(8年以上駐在している)

これはケースバイケースです。
・本当に後任がいないパターン
・思いの外、順応できておりもう少し任せたいが続いているパターン
・左遷パターン(片道切符)
主に考えられるのはこれらになります。

多いのは「本当に後任がいないパターン」です。
それに加えて、会社側が味をしめてなかなか後任を用意しないというケースです。
ストレートな言い方をすると、てい良く使われている感じです。
柔らかく言うと、ある程度頼りにされている状態です。
経理職や中小製造業に多いです。

会社から見ると、
無下には扱おうとは思っていません。
海外駐在員のできる人材は多くないので、貴重な人材だと思ってます。

なので、あまり悲しむ必要はないと感じます。

左遷に関しては、駐在が長いからというだけでは言い切れません。
他の要素がいくつか重なると左遷になっている可能性がありえます。

なんちゃって海外拠点の海外駐在員になりました

企業戦略によって
・海外売上を作りたいから、とりあえず海外拠点を作った
・海外拠点を作ったけど、あまり上手くいっていない
こんな状態はなんちゃって海外拠点です。

こういった海外拠点に配属される海外駐在員は左遷パターンもあり得ます。
少なくとも、出世ルートに乗っている人が行くことは殆どありません。
組織の構想からは外されている可能性が高いです。

ただ、個人的な見解では
左遷であっても海外駐在員は良いので行けば良い
と思っています。

日本で窓際で追い出し部署に行くくらいなら、
自由気ままに海外拠点で高給を貰えば良いと思います。
仮に辞めるとしても、海外駐在員を経験してからでも悪くないと思います。

駐在員事務所の海外駐在員です

これもケースバイケースです。
駐在員事務所は売上を立てれないので、思い切った活動は出来ません。
基本は調査です。やることが限られます。

そんな駐在員事務所は能力を100%発揮するのは少し難しいです。
戦略を練るのが上手いタイプだと良いですが、
トライアンドエラーを出せないので煮え切らない感じになります。

長々と駐在員事務所の話をしましたが、
出世か左遷は年齢次第かなと思います。
若い人が選ばれた場合は出世で考えて良いと思います。
しかし、40代、50代とかですと、どちらかと言えば左遷です。
使いづらい人を体良くどこかに飛ばしている感じです。

ただ、何度も話しますが
海外駐在員は良いものなので、ネガティブにならずに行って良いと思います。

海外駐在員は状況によって扱いが変わる

How an Epidemic Can Affect the Economy | DaveRamsey.com | DaveRamsey.com

出世ルートや左遷ルート、どちらでもないケースと申し上げましたがこれ状況と共に変わります。
・海外売上比率が高い企業
・国内で盤石の地位がある
この場合、前者であれば期待枠、後者であれば窓際枠だと捉えても仕方ありません。

また、以下のようなケースもあります。
・日本が少子化
・日本の出生率が高く、人口が増えている
前者であれば期待枠、後者であれば窓際系になる可能性もあり得ます。

これらは一例であり、1つの情報だけでは判断しきれません。
国内外の経済状況や所属する会社の状況によって、海外駐在員がプラスなのかマイナスなのか変わります。

しかしながら、基本的には今の日本で海外駐在員になるのはプラスで捉えて良いでしょう。

令和の海外駐在員は出世or片道切符

今の日本は控えめに言っても良い状況ではありません。
・少子高齢化
・外資企業の参入
・中国にやられっぱなし
こんな状況なので、
「日本国内で商品売ろうにも、消費者が少ない。海外の企業に負ける」
なんてことになっています。

よって、海外に商品を売ることで活路を見出すのが今の流れです。
なので、どこもかしこも海外進出を盛んに行なっています。

そこに送り出す人ってどういう人でしょうか。
普通に考えると、期待できる人材や即戦力を送り出しますよね。
間違っても、窓際人材を送り出すようなことはありません。
海外に送るくらいなら、早期退職制度で追い出すのが今のやり方です。

3~5年で駐在して帰国:出世ルート
いつまで経っても帰れない:片道切符
こう考えて良いでしょう。

海外駐在員は転職無双できる可能性がある

海外駐在員を経た人は様々な理由で転職する人が一定数います。
・さらに上を目指したくなった
・やりたいことができた
などプラスな面もあれば、
・明らかに左遷されている、会社に捨てられている
といったネガティブな理由もあります。

理由はさておき、転職を考えたら「思った以上に高くかってくれる企業はある」という認識をしていいでしょう。海外駐在員というのはレア人材です。企業によっては、海外駐在員が足りていなくて困っている企業があります。そういった企業を上手く見つければ再度駐在員の機会が得られたり、いいポジションで転職ができます。しかしながら、やり方を間違えると痛い目をみます。転職はそうそうするものではないですし、ミスったら後戻りができないコトです。だからこそ、確実に良い転職をする必要があります。
そういった思いを叶えるために転職エージェントがいますが、頼み先が大事です。私が様々な転職エージェントサービスを見てきて、海外駐在員に合うサービスはこれだと思っています。

こちらは求職者の主なターゲット層は現年収600万円以上です。それらハイクラス求職者を相手できるハイクラス向けの転職エージェントが集まっています。

まとめ

海外駐在員に選ばれることに対して出世ルート、左遷ルート、そうでもないケースでお話しをしました。
話の中で差し込んでいますが、選ばれること一喜一憂するのではなく、その後の働きが明暗を握っています。

気をつけて海外駐在をしてきて下さい!でわ〜!!!

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