【なぜ】味の素が就活生の企業人気ランキングで毎年上位を取る理由

国内就職・転職系

日本国民であれば知らない人の方が少ない味の素。
そしてその名は国内だけではなく、海外でも知られています。意外?にも海外のコンビニや商店でも売られています。そういったローカルな場所で売られているというのは並大抵の努力ではなし得ないことです。

素晴らしいプロダクトを作る理系人材とそれを優れた販売戦略で伸ばす文系人材の賢さは言うまでもありませんが、そういった企業にはちゃんといい人材が集まる流れができています。なぜなら、就職先の人気ランキングでもしばしば1位を獲得しています。
参考:サポネット

そんな味の素ですが、実際のところ何が良いのでしょうか。
毎年1位を取るには何か理由があるはずです。
年収だけなら他にも良い企業はあります。
味の素とかいう最強のうま味調味料だけ売ってるだけで人気1位を取れるとは思えません。
何が味の素を人気No.1に押し上げているのでしょうか。

今回は味の素が就職先No.1である理由を探っていきます。
きっとNo.1に押し上げている理由があるはずです。
それを知れば、就活の際に役立つ情報も得られるかもしれません。

目次

年収が高い

人が働く理由の大半は給与であり、きっても切り離せないです。そして、味の素の年収は高いです。

いくつかの媒体や有価証券報告書から年収をまとめました。
有価証券報告書調べ(2022年度):1,046万円(前年度より104%増)
大手口コミサイト:918万円
年収ランキング:業界4位(126社中)、全体115位(3737社中)
という結果が分かりました。

私はそこそこ有価証券報告書を見ている方ですが、1000万オーバーの企業はそうそうありません。また、口コミサイトでも驚異の900万超えであり、多くの社員が高給であることが分かります。
※有価証券報告書は部長等の高役職者も含む給与のため、実態よりも高く見える
※口コミはよりリアルな数値

業界内でも上位3%であり、全体でも上位3%にはいる立派な結果です。
Youtube等ではアクセンチュアや大手コンサル等で稼いでいる一部の人がピップアップされて、「年収1000万は難しくない」的な謳い文句を見ることも多いですが、そんなことはありません。1%以下の話を切り取った話であり、1000万以上稼ぐのは限られた人材の話です。しかしながら、味の素はその年収帯に近い人が多い状態であり、本物の企業と言えます。

しかし、これだけでは納得がいきませんよね。
年収だけなら他にも良い企業があります。業界内でももっと稼げる企業があります。
人気の要因は年収だけではないようです。

人材の長期雇用/勤続年数が長い

Long-term Employment

味の素のような歴のある大企業にいる人は勤続年数が長いイメージがあります。実際に見てみると

人材の長期育成ランキング8位/2,481社

参考:openwork

平均勤続年数20.2年(全国3000社の上場企業の勤続年数の中央値は11年前後)

となっています。長期で働く人材が多いと言えます。
社員が味の素で働き続けたいと思える環境づくりができている賜物と言えます。
年収が高くて勤続年数が少ないコンサル系企業や不動産業、一部金融業はありますが、
年収が高く、長く働ける(働きやすい環境がある)会社はそうそう多くありません。

しかし、高年収で長期雇用に強い企業群はまだ他にもありますよね。
大手インフラ系や世界に通用するメーカー系も同様です。
年収が高くて、勤続年数が長い企業ですよね。
これだけを指標にしたら味の素よりも良い企業はありそうなものです。

そうなると、味の素が人気No.1の理由は他にも要因がありそうです。
しかし、高年収で長く働ける環境があるというのは求職者にとって充分な情報と言えます。

休みが多い/ワーク&ライフバランスが整っている

 holidays

味の素は働き方改革の進んでいる企業です。
口コミでも味の素の有給休暇にはいくつもの声が上がっています。

有給や時短勤務等の各制度は整っており、根付いている。

有給休暇も消化率を高めるように取り組んでおり、ワークライフバランスは非常に良い。

有給の取得もスケジュール管理ができていれば、上司の顔色を伺う必要はない。

先輩後輩関係なく、自由に有給が取れる。

参考:openwork

会社としての働き方改革に対して多くの方が有給休暇含めてポジティブな意見を挙げています。

ワークライフバランスは人によって感じ方の違う領域のため、平均以上に良い評価を受けるのが難しい領域ですが、味の素の社員は殆の方がポジティブな意見を出していることからも、会社としてもかなり力を入れて働き方改革を推し進めたと分かります。

時代の変化に伴い若者含め、多くの社会人にとって「休暇」「残業」などは「本当にここで良いのか」という最後のひと押しに大事な情報になってきます。
それらを完全に満たしていると言えます。
※ただ、味の素のようにグローバル企業であり従業員数の多い企業なので、全てが完全に満たされているわけではないと思います。

味の素は従業員数の多い企業でありながらも、就活生のニーズを汲み取った会社体系を確立しているようですね。大企業がこのように変化に柔軟であり素早い対応ができるのは簡単なことではありません。

私の会社は年間休日数が130日以上であり、以前の会社は110日でした。だからこそ、休暇に関する肌感は身にしみており、かなり大事な指標だと思っています。

グローバル化への対応が素晴らしい(海外駐在員チャンスも)

成功者

味の素は国内では確固たる地位を築いていますが、国外にも積極的です。
なんと、海外拠点数は28であり、その積極性が伺えます。
参考:味の素HP

結果も出ており、味の素は売上構成比が非常によく、
海外の売上比率:51%程(残りは国内)
となっています。参考:味の素HP

最近は円安の影響で国内売上ばかりの企業は苦しい状態です。しかしながら、トヨタなどのグローバルメーカーはむしろ好景気です。味の素もその一つであり、グローバル化に対して積極的であったおかげで、地盤がより強固になっていると言えます。

また、これだけの海外拠点数があるということは、海外駐在員になるチャンスがそれだけ多いということです。就活生にとっては馴染みのない話かもしれませんが、海外駐在員はやりがいと給与を両立させるポジションです。全員が海外駐在員になりたいと思っているわけではないですが、海外駐在員を経験してしまったら離れられない人が続出するレベルです。

地盤をより強固にしながら、社員へのやりがいも与えられるグローバル化に対して明るいというのは、就活生にとってもポジティブな話と言えます。

企業としての安定度が抜群

安定感

10年以内に倒産する会社が9割と言われる中で
10年以上続いている企業は安定感の証拠となります。
そんな中で味の素は1909年創業であり、100年を超える企業です。
100年以上の企業であり、このレベルの企業となると数えるレベルであり超安定企業です。

100年以上続く企業というのはいくつもの障壁があり、
・社長の世代交代による会社の傾き問題
・経済の波による対応
・社会の需要変化に対する対応
等々、100年以上企業を存続させるのは、並大抵の話ではありません。会社としてそういった変化に対応できる仕組みや制度があることへの裏付けとも言えます。

さらに味の素の株主は「銀行」「保険」が殆どになっています。
参考:Kabutan

特定の個人が大半を所有していたり、どこかの企業に逆らえない状態にはなっておらず、金融業の企業と安定した付き合いができていると言えます。味の素のような安定かつ大企業になれば、株主とも良好な関係が築けているのは殆ど明白であり、その揺るぎなさが伺えます。

実は味の素の一本槍ではない

味の素は企業名が味の素にしている程、味の素へのブランディングを感じます。そして、消費者のイメージとしても味の素は味の素を売っている会社だという認識です。

しかしながら、味の素の真の姿は科学の企業だと思いました。研究開発によって生まれた産物を各種産業に生かしている状態であり、根底には技術力がベースになっているように感じます。

その結果、味の素は味の素だけを売る企業ではなく、
冷凍食品:全体の20%程の売上
ヘルスケア:全体の20%程の売上
といったように、別のセグメントでも力を発揮しています。

もちろん、1番強い事業は味の素だと思いますが、それだけに頼らずに別の事業展開にも積極的であり、結果を出しています。これが味の素をより安定かつ強固にしている要因の1つになっています。

人気企業だから人気であり続ける

RANK

日本人には特に効く手法ですが、人気なものがより人気になる仕組みがあります。
・人気ランキング上位の商品が買われる
と同じ心理でECサイトや動画サイトではこの手法がよく用いられます。

とどのつまり、企業選びもこのロジックが当てはまっており、
「味の素は99%良い企業だと思う。他に内定をもらっているA社とB社と同じくらい良い企業だと思う。けど、味の素は人気企業ランキングではA社、B社よりも高い。きっと味の素はA社、B社にはない魅力があるんだ」
という思考が働きます。

学生が調べられる、理解しきれる範囲というのは限られます。そして、学生もそれを理解しています。だからこそ、同じレベルの企業で内定をもらったりした際は人気企業ランキングが参考になってきます。また、そもそも企業研究をそこまでしていない人にとっては人気企業ランキングは参考にしかなりません。人気企業ランキングの上位を取っているからこそ、より人気企業ランキングに押し上げていると言えます。

味の素に内定をもらう人の特徴

味の素は新卒就活で大量採用する企業ではありません。就活生にとっては辛い話ですが、企業としては健全であり、早期離職を見越した大量採用をしていないことの裏付けです。企業として、適正な人数を受け入れてしっかりと育てられる仕組みづくりと自信があるということです。

そんな味の素ですが、採用人数は80名〜90名程です。(参考:unistyle
そして、高学歴割合は50%を超えています。ここでの高学歴はMARCHは入りません。旧帝大や早慶等レベルの大学群です。

また、他にもいくつかの情報があり
・男女比率は半々
・文理比率も半々
です。

ここからはあくまで推測になりますが、
・高学歴でなければ、学歴では語れない抜けた理系人材
・理系人材は男性が多くなるため、文系人材は女性が多い
と感じます。基本的には高学歴且つ優秀な人材を確保しつつ、そこには当てはまらないが魅力的で活躍の見込みのある人材を採用しているように見えます。

味の素の面接対策

味の素はASVや味の素グループWayを大切にしている企業であるため、企業理解は必須です。IR情報や企業HPから読み取れる情報等は頭に入れておく必要があります。

その上で味の素の特徴と言えば
・100年以上続く企業
・平均勤続年数が20年を超える企業
・海外拠点が非常に多い企業
・海外売上比率が50%を超える企業
ということです。これからの情報から見えることは
・長期的に活躍できる人材(モチベーション管理や極めることの出来る人)
・一定の第二言語習得の能力がある(シンプルに賢い人や実績のある人)
ことが大事なように見えます。そのため、何かとあれもこれもやりたがるタイプよりも1つのことを極めてきたエピソードや実績がある人や組織の中で長く滞在できる人間性を持つエピソードが重要に見えます。また、単純な留学経験ではなくそこで何に挑戦して何を得たのかまで話せる経験が必要に思えます。

比較的高学歴且つ年配者の集まる企業であるため、
・的を得ない話
・ロジカルでない話
・勢い任せの話し方
・エピソードの弱い話
等はすぐに見抜かれます。他の就活生との差別化を図りながらも、自分にしかないエピソードや実績を定量的で伝わりやすく話すことが重要です。

味の素に転職するなら

味の素に就職するならマイナビ、リクナビが無難です。間違っても企業HPからエントリーしないようにしましょう。大手企業は工数を削減するために管理を大切にしています。就活生の管理はマイナビ、リクナビで行っていることが殆どなので、正規の入り口からエントリーしていきましょう。

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まとめ

味の素は日本が輩出した企業の中でもトップに位置する優れた企業です。
実態も伴っているので、口コミ等で変な噂が流れることもなく人気であり続けます。
本物の優良企業ですね。

食品業界を考えている人なら検討してみてはいかがでしょうか。

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